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耐震補強工事

施工スケジュール

 

内閣府では、住宅の耐震化が進まないことを、将来起こり得る大地震への対策に向けた重要な課題と位置付けています。1981年以前に建てられた旧耐震基準の建物だとしても、耐震補強工事を行うことにより、震度6強以上の地震にも耐えられる住宅に生まれ変わらせることが可能です。

そこで気になるのは、耐震工事を依頼する際にかかる費用ではないでしょうか。この記事では、耐震工事にかかる費用の目安や、依頼から施工までの流れを詳しくご紹介します。

 

耐震工事にかかる費用の目安とは

建物を確認する作業員

 

耐震工事を依頼するうえで、不安要素になりやすいものといえば費用です。耐震工事にかかる費用は、建物の広さや工事が必要な箇所などにより異なります。そのため一概にはいえませんが、費用の目安としては次のとおりです。

 

<耐震工事にかかる費用の目安>

  • 木造住宅(平屋建て)…140万円以下
  • 木造住宅(2階建て)…190万円以下
  • 共同住宅(3~5階建て)…1平米あたり10,000円以下
  • 共同住宅(6階建て以上)…1平米あたり12,000円以下

 

上記はいずれも「国土交通大臣指定耐震改修支援センター」と「一般財団法人日本建築防災協会」が作成したガイドラインをもとにした費用相場です。ここからは、内訳をさらに詳しくご紹介します。

 

木造住宅(平屋建て)…140万円以下

木造住宅(平屋建て)の場合、100万円~150万円の範囲内で工事が行われるケースが大半です。以下のとおり、全体の半数以上の工事が140万円以下の費用で行われています。

 

【費用相場の一覧表】

費用 50万円未満 100万円未満 150万円未満 200万円未満 250万円未満 300万円未満 500万円未満 500万円以上
件数 10 66 86 47 27 30 26 4

 

木造住宅(2階建て)…190万円以下

木造住宅(2階建て)の場合、100万円~150万円の範囲内で工事が行われるケースが大半です。中央値は186万円で、以下のように半数以上の工事が190万円以下で行われています。

 

【費用相場の一覧表】

費用 50万円未満 100万円未満 150万円未満 200万円未満 250万円未満 300万円未満 500万円未満 500万円以上
件数 18 223 447 371 331 243 291 33

 

共同住宅(3~5階建て)…1平米あたり10,000円以下

共同住宅(3~5階建て)の場合、1平米あたり10,000円以下で工事が行われるケースが大半です。中央値は9,421円で、半数以上の工事が10,000円未満で完了しています。

 

【費用相場の一覧表】

費用 1万円未満 2万円未満 3万円未満 4万円未満 5万円未満 5万円以上
件数 21 7 6 2 1 4

 

共同住宅(6階建て以上)…1平米あたり12,000円以下

共同住宅(6階建て以上)の場合、1平米あたり12,000円以下で工事が行われるケースが大半を占めています。中央値は11,370円で、半数以上の工事にかかる費用が12,000円未満です。

 

【費用相場の一覧表】

費用 1万円未満 2万円未満 3万円未満 4万円未満 5万円未満 5万円以上
件数 72 26 13 12 11 15

 

耐震工事の費用について知っておくべき3つのこと

家の模型

 

耐震工事の費用は、100万円を超えるケースがほとんどです。しかし、自治体による助成金や住宅金融支援機構による融資など、費用について知っておくと便利なことがいくつかあります。

 

<耐震工事の費用について知っておくべき3つのこと>

  1. 地方自治体の助成金を利用できる場合がある
  2. 住宅金融支援機構から工事費用の融資を受けられる可能性がある
  3. 築年数の経過とともに工事費用も高くなる傾向にある

 

それぞれ順番に確認しておきましょう。

 

①地方自治体の助成金を利用できる場合がある

耐震工事が満足に行われていない現状は、内閣府も問題視しています。これを受け、耐震工事を行う人を対象に地方自治体が助成金を給付するケースが増えているため、見逃さずに活用しましょう。一例として、東京都町田市の補助金給付条件をご紹介します。

 

【補助金の給付条件(東京都町田市の場合)】

対象となる住宅 ・精密耐震診断の結果、倒壊の可能性があると判断されていること
・賃貸用の住宅でないこと
助成額 ・住宅の耐震改修工事にかかる費用の2分の1
・上限は100万円

 

そのほかにも、所得税や固定資産税の減税措置といった優遇を受けることも可能です。詳しくは、アーバンリフォームにお問い合わせください。

 

②住宅金融支援機構から工事費用の融資を受けられる可能性がある

住宅金融支援機構が定めた要件を満たす場合、耐震工事にかかる費用のうち、最大で1,500万円までの融資を受けられます年1.78%~3.78%の利息が発生しますが、手元に資金がなくても耐震工事を依頼できるため、利用を検討する価値があるでしょう。

 

③築年数の経過とともに工事費用も高くなる傾向にある

耐震工事にかかる費用は、築年数の経過とともに増加する傾向にあります。築年数を20年未満~40年以上までの4段階に分けて、費用相場の平均を見てみましょう。

 

【築年数別に見た耐震工事費用の目安】

築年数 築20年未満 築30年未満 築40年未満 築40年以上
費用の目安 約95万円 約130万円 約170万円 約190万円

 

築年数が10年を経過するごとに、工事費用が上がることが分かります。建物の劣化が進むにつれて、工事が必要な箇所が増えたり、工事の規模が大きくなったりすることが原因です。耐震工事が必要な場合は先送りせず、できるだけ早く工事を行ったほうがお得といえます。

 

耐震工事を依頼してから施工が完了するまでの流れ

壁をチェックする作業員

 

耐震工事を依頼する場合、工事が完了するまでの流れはどのようなものなのでしょうか。基本的には、以下5つのステップで工事が進みます。

 

<耐震工事の依頼から完了までの流れ>

  1. 耐震診断を行う
  2. 耐震改修計画を立てる
  3. 耐震改修を設計する
  4. 耐震工事費用の見積もりを出す
  5. 耐震工事を行う

 

それぞれをざっくりとご紹介します。

 

①耐震診断を行う

予備調査や現地調査により、耐震診断を行うのが最初のステップです。診断結果により、木造住宅は以下のように評価されます。

 

【耐震診断の結果】

評価 1.5以上 1.0以上 0.7以上 0.7未満
指標 倒壊しない 一応倒壊しない 倒壊する可能性がある 倒壊する可能性が高い

 

1.0未満と判断された場合は、耐震工事を検討しましょう。

 

②耐震改修計画を立てる

耐震診断の結果に基づいて、必要な耐震改修計画を立てます。希望する耐震基準のレベルなどを施工会社に伝えましょう。

 

③耐震改修を設計する

耐震改修計画に基づいて、耐震改修の設計を行います。補強位置などの具体的な説明をしてくれるリフォーム業者を選びましょう。

 

④耐震工事費用の見積もりを出す

耐震工事にかかる費用の見積もりが提示されます。詳細を確認し、不明点があれば契約を締結する前に質問してください。

 

⑤耐震工事を行う

見積もりの内容に納得できた場合は契約を締結し、耐震工事を開始します。工期は工事の内容によって異なりますが、目安としては10日~1ヶ月程度です。

 

まとめ

耐震工事にかかる費用の目安は、住宅の規模によって異なります。木造住宅の場合、平屋建てで140万円以下、2階建てで190万円以下が目安です。なお、自治体から工事費用の補助金が給付される可能性があるほか、住宅金融支援機構から工事費用の融資を受けられる場合があります。

アーバンリフォームでは「減災」を目指す耐震補強工事が可能です。お客様のご予算に応じた工事を行い、ご家族の命を守る住宅の創造を目指せます。耐震補強に向けて費用に不安を抱えている方は、ぜひお問い合わせ・ご相談ください。